コンプレックス
- 2019/08/03
- 16:28

真悠ちゃんこんにちは。
真悠はコンプレックスってわかるかな?
だいたい小学校3~4年生くらいになると、他の人と自分を比べて劣っているとか、
顔がどうとか、頭の良し悪し(よしあし)がどうとか、家がどうとか、
友だちなどと比べて、
自分が劣っていると劣等感を持つような年齢になります。
これは人間として自然なことです。
成長の過程(かてい)で、自分と他人を意識するようになるからです。
個性が形作られているのです。
そこで、他の人と違うからといって、劣っているということではないよ。
「違い」があるのであって、それを「個性」といいます。
子どもはこの「違い」についてよく理解できないので、いじめたり、いじめられたりします。
でも、どうってことないので、その話をしましょう。
パパの場合は、
子どもの頃は、外でばかり遊んでいたので、日焼けしたあとはそばかすができました。
顔に点々ができて、カッコ悪いと思っていて、
これがコンプレックス、劣等感(れっとうかん)になりました。
ところがある日、テレビで白人の子でそばかすだらけの子がいました。それも何人も。
白人は色白なので、顔にそばかすができるのを知ったんやわ。
なんや、どうってことないわとわかり、劣等感が消えました。
高校生の時はサッカー部だったので、いつも顔は真っ黒け。
全然気にならなくなったわ。
しかもパパは肌が色白できめ細かかったので、
女の子から「橋口君肌きれい、手がきれい、さわらせて~」って、言われて、逃げ回った。
恥ずかしい年代やったからね。
そばかすができるのは、色白の証(あかし)やったんや。
わかるでしょ、
これって個性やね。
まだあるよ。
パパは赤ちゃんのときからおへそが丸くて、少し出ているようだったから、
「てーちゃん(パパのあだ名)、でべそや!」ってからかわれて、これが長く劣等感になりました。
プールでは海水パンツ(水着)をおへその上まで上げて隠す。
銭湯(せんとう:お風呂屋さん)ではおへその上までタオルを巻く。
こんなこと、実は誰もどうでもいいことで、隠そうが隠すまいが、誰も気にしていない。
気にしているのは劣等感のある自分だけ。
ということが、高校生になってわかったんよ。
遅かったのか、早かったのか。
本当は早くわかっていた方が楽なので、真悠に伝えます。
高校生のプールの授業の時、スポーツ万能(ばんのう)で、女の子にモテモテのN君が出べそで、
おへそを手で隠してプールに入ってた。
それを見て、パパは安心した。
なんや大したことないやん。と、思って。
それ以来堂々とおへそを出すことにしたんや。
あほやろ。
真悠はどうかな?
真悠は生まれて来た時に、あごと腕にあざがありました。
女の子だから、年頃になって気にしているかもしれないし、
友だちに真悠ちゃん、へんなの?と、からかわれたり、いじめられたりしているかも知れないね。
でも、今日の話のように、あざがあるのも、そばかすがあるのも体質です。
自然にそうなったのであって、それも個性の一つです。
人間はあざができたり、シミやしわができます。
太陽光線や加齢(かれい:年をとること)、病気、けがなどで、顔も体も変化します。
外部や内部の環境(かんきょう)に適応していく動物で、それが自然なんです。
無理に取ったり、削(けず)ってはいけません。
ましてや隠す必要もないんです。
人間も動物と同じで、自然に生まれ、自然に年老い、自然に死んでいきます。
だから、気にすることはないんだよ。
みんな同じように劣等感を持っているし、それを乗り越えていくのも人生です。
やけどで顔がただれたり、生まれながらに障害があったり。
そんな人はたくさんいる。
でもみんなそれを自分の価値観で克服(こくふく)して、気にしなくなって、
もっと大事な人生をいかに生き抜くかについて、
毎日努力している。
生きていくのはたいへんよ。
真悠の顔のあざは、ほくろみたいなものだよ。
この写真を見てごらん。
真悠が1歳になる前かな。
屈託(くったく)のない笑顔。
思いっきり笑ってるよ。
かわいいね。
人と比べることもないし、自分らしく笑えばいいし、自分らしく生きたらいい。
頭が良いとか悪いとか、美人であるとかないとか、運動ができるとかできないとか、
人には多様(たよう)な個性があって、自分に向いた生き方や仕事がみつかる。
長所も短所も同じものを違う見方で見ているだけで、全部個性といえます。
例えば、ある人を落ち着いた人です。と、長所とみる人もいれば、逆にテキパキしないと、
短所で評価(ひょうか)することもあります。
人間は好き勝手に他人を見ており、ほぼ関心(かんしん)がないと思う場合が多いです。
真悠は真悠らしく、自分で自分のことを決めて生きて行ったらよろしい。
真悠もいつか真悠を好きになってくれる男の子ができたら、
君の笑顔が一番素敵だと、言ってくれる。
顔にあざがあったって、それがチャーミングな個性だと、気付いてくれる。
コンプレックスが自分が生きている証(あかし)に代わる時が来るさ。
人生、どうってことないよ。
笑顔で生きて行こう!
じゃあ、またね。